香川県の水産試験場で「完全養殖」に成功したイイダコと今後の課題 - 飼料・肥料販売店 富士

香川県の水産試験場で「完全養殖」に成功したイイダコと今後の課題

イイダコの完全養殖成功について

  • 香川県の水産試験場が、イイダコの完全養殖に世界で初めて成功しました。
  • イイダコは、天ぷらや煮物、おでんの具材として人気がありますが、近年漁獲量が激減しています。
  • 2002年には210トンあった漁獲量が、2023年には1.7トンと120分の1まで落ち込んでいます。
  • この激減は、海の環境の変化や捕食者の増加、レジャー釣りによる過剰な捕獲などが原因とされています。

完全養殖の重要性

完全養殖とは、親タコからの卵の孵化から成長、そして再び親タコになるまでの全過程を管理する養殖方法を指します。完全養殖の成功は、イイダコの資源保護と安定供給に貢献することが期待されています。

完全養殖の課題

・商業化に向けた課題
 飼育中の共食いや高額な飼料代などが課題です。
・安定供給に向けた課題
 稚ダコの育成や成育環境の最適化など、安定的な供給体制の確立が必要です。
・資源保護に向けた課題
 漁獲量の減少の原因となっている環境問題や、釣りによる過剰な捕獲への対策も重要です。

イイダコのエサについて

餌を食べない個体が相次ぎ、 原因は不明だそうです。このように餌のやり方や種類などに課題が多く残されています。

イイダコは夜行性の肉食動物で、主に「甲殻類」「多毛類」「貝類」など、海底の生き物を食べて生きています。慣れれば冷凍餌や乾燥餌も食べるようになります。

具体的な餌の種類

  • 甲殻類:エビ、カニなど
  • 冷凍餌:キビナゴなど
  • 貝類:アサリなど、生きたものが好ましい
  • クリル:乾燥餌の一種 ※クリルはオキアミを乾燥させたもの

まとめ

香川県の水産試験場での「完全養殖」成功のニュースは、とても心温まるものでした。天然資源の保護と持続可能な漁業に向けて、こうした取り組みが進むことを心から応援したいと思います。今後、課題を克服し、安定的な供給が可能となることを期待します。

 LINE公式アカウント 

飼料肥料販売店 富士の公式ネットショップです。養魚飼料を中心に家畜飼料・肥料・牧草種子・景観用種子・野菜種子ご準備しております。

こちらの記事も読まれています。

  • マス稚魚育成の鍵を握る!マス用飼料の選び方と与え方のコツマス稚魚育成の鍵を握る!マス用飼料の選び方と与え方のコツ マスの稚魚を育てるためには、適切な飼料の選び方と与え方が極めて重要です。この記事では、マス用飼料の選び方のポイントと、効果的な飼料の与え方のコツについて解説します。 飼料の選び方 マス稚魚用の飼料は、様々な種類があります。選び方としては、以下のポイントがあります。 ・成長段階に合った栄養バランス:稚魚、成魚、親魚など、成長段階に合った栄養バランスの飼料を選びましょう。 […]
  • 【タキイ種苗】春まき用牧草種子、緑肥・景観用種子のおすすめ情報【タキイ種苗】春まき用牧草種子、緑肥・景観用種子のおすすめ情報 当店では、春まきに最適な牧草種子を厳選してご紹介しています。品質と信頼性にこだわった種子で、農作業や庭作りをサポートします。ぜひこの機会にお試しください。 【おすすめ種子のご紹介】 飼料用とうもろこし 「ロイヤルデント ロブスト105」 ・稈が長く、粘りが強く、耐倒伏性に優れる。・雌穂が大きく、茎葉収量も多いため、安定した栄養収量が期待できる。・ススモン病を含む耐病性に […]
  • 手間いらずで美しい芝生を!【タキイ種苗】ティフ・ブレアの魅力手間いらずで美しい芝生を!【タキイ種苗】ティフ・ブレアの魅力 ティフ・ブレアってどんな芝生? ティフ・ブレアは、育てやすく丈夫なセンチピードグラスです。この芝生は、ほふく茎が地面をしっかりと覆い、雑草の侵入を防ぎます。乾燥にも強く、一度根付くと少ない水やりで美しい緑を長期間保つことができます。さらに、暑さや寒さにも強いため、永続的な緑のスペースを作りたい方に最適です。 【タキイ種苗】ティフ・ブレア 農林水産省登録品種 […]
  • 牛の暑熱対策完全ガイド:夏場の健康管理と生産性向上のポイント牛の暑熱対策完全ガイド:夏場の健康管理と生産性向上のポイント 牛の暑熱対策について はじめに 暑さが厳しくなる夏場、私たち人間だけでなく、家畜である牛も暑さによるストレスを感じています。特に乳牛は高温多湿な環境下でストレスを感じやすく、生産性が低下することがあります。暑熱ストレスは、牛の健康状態を悪化させ、生産性を低下させる原因となります。そこで、今回は牛の暑熱対策について、具体的な方法やその効果について解説していきます。 暑熱ス […]
  • ヒラメ養殖について考える、沈下・浮上性飼料の使い分けテクニックヒラメ養殖について考える、沈下・浮上性飼料の使い分けテクニック ヒラメの養殖は、日本の水産業において重要な位置を占めています。その成功には、適切な飼料選択と管理が欠かせません。本記事では、ヒラメの健康と成長を最大化するための沈下飼料と浮上飼料の特性と、効果的な使い分け方について解説します。 沈下飼料と浮上飼料の基本特性 沈下飼料の特徴 水底に沈むように設計されており、底生魚であるヒラメの習性に適しています。 水中での安定性が高 […]
PAGE TOP