香川県の水産試験場で「完全養殖」に成功したイイダコ
世界初! 香川県でイイダコの完全養殖に成功!
香川県水産試験場が、世界で初めてイイダコの完全養殖に成功しました。これは、人工的にふ化したイイダコを親まで成長させ、その親から生まれた卵を孵化させるというものです。
近年減少しているイイダコの資源
イイダコは、天ぷらや煮物、おでんの具材としても人気の小型のタコですが、近年漁獲量が激減しています。2002年には210トンあった漁獲量は、2023年には1.7トンと120分の1まで落ち込んでいます。
この背景には、海の環境の変化で餌となる二枚貝などが減少し、イイダコを捕食するマダイやハモが増えたこと、さらにはレジャーの釣りでイイダコが過剰に捕獲されていることが考えられます。
完全養殖の重要性
完全養殖とは、親タコからの卵の孵化から成長、そして再び親タコになるまでの全過程を管理する養殖方法を指します。これにより、天然資源への依存を減らし、持続可能な水産業を実現することができます。
完全養殖の課題
香川県水産試験場は9日、漁業者と共同で稚ダコを宇多津町沖に放流しました。 「完全養殖」に成功した稚ダコ42匹と天然のイイダコから生産した稚ダコ1958匹です。 しかし、「完全養殖」の稚ダコは、6月末まで200匹以上が生息していましたが、餌を食べない個体が相次ぎ、5分の1まで減ったそうです。 原因は不明で、餌のやり方や種類などに課題が多く残されています。
持続可能な漁業に向けて研究と課題
香川県では、2023年からイイダコ釣りの期間を限定したり、漁業者も海に戻す取り組みを行ったりしています。漁業者や遊漁者の協力を得ながら、水産資源の回復に向けて全力で取り組んでいる姿勢が感じられます。
イイダコの完全養殖技術は進展していますが、まだいくつかの課題があります。特に、幼生の生存率向上や成長スピードの改善が求められています。また、経済的なコストの削減も重要な課題です。
餌については、イイダコは夜行性の肉食動物で、主に「甲殻類」「多毛類」「貝類」など、海の底で生活している生き物を食べて生きています。養殖魚のエサには、現在は主にDP(ドライペレット)やMP(モイストペレット)が使われており、イイダコのエサとしても適しているかもしれません。
完全養殖の成功は、イイダコの資源回復に向けて大きな一歩です。
まとめ
香川県の水産試験場での「完全養殖」成功のニュースは、とても心温まるものでした。天然資源の保護と持続可能な漁業に向けて、こうした取り組みが進むことを心から応援したいと思います。今後、課題を克服し、安定的な供給が可能となることを期待します。
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